(デュシタニマニラにて)
25年に渡り、フィリピンで孤児院、盲ろう学校、ストリートチルドレンのこども達の支援を実施されている特定非営利活動法人アクション(以下:アクション)代表 横田様にフィリピンの子ども達の現状やご活動の内容についてお話を伺いました。
法人名の「アクション」とは、“A Child’s Trust Is Ours to Nurture”の略であり、「私たちの愛情をこどもは信頼してくれる」という意味です。
代表の横田様は、1994年、高校3年生時にピナツボ火山の噴火で被災した孤児院の存在を知り、単身でフィリピンに行きました。そして、火山灰で倒壊した孤児院を立て直すために現地の人々に混じって手伝いました。現地の人々に教えてもらいながら、約1ヶ月間お世話になったことが、感謝の気持ち、恩返ししたい気持ちとなり、現在に至るまでの活動につながり、横田様の原点となっています。
1994年アクションを設立し、1995年インドの孤児院で活動、1996年ケニア、内戦後のルワンダ・ウガンダの戦争孤児支援、1998年ルーマニアの乳児院支援をされています。2001年には、皇太子殿下の前で活動を発表されています。
アクションでは、孤児院、盲ろう学校の運営サポート、ストリートチルドレン支援、孤児院のこども達への職業訓練、孤児院や貧困層のこども達へのスポーツを通じた青少年育成事業、施設職員の能力向上プロジェクト(JICA草の根技術協力事業委託)、貧困地域の女性への所得向上支援事業等々の活動をされています。
お話を伺いまして、衣食住も大切であるけれど、子どもの周りにどういう大人がいるかが、子どもの成長には最も大事なことであるという思いで活動されていることがすばらしいと思いました。
フィリピン国民の約25%が貧困層である現状と、貧困層の60%以上が地方在住のため、貧富の差が激しいです。にもかかわらず、物価は日本の約2分の1で高いです。
そのため、教育や職業訓練、職業自体を創ることがとても重要なことであると感じました。
そして、病院の受診料は高額となっており、費用対効果の高い日本鍼灸がフィリピン国民の健康に貢献できる部分もあるのではないかと思われました。
近年、フィリピンのGDPの成長率は6%〜7%台と好調を維持しており、人口が2014年には、ついに1億人を突破し、子どもの多い綺麗な人口ピラミッドを持つフィリピンは、今後さらなる経済発展が期待できると考えられます。
ますます横田様のご活動が、フィリピンの子ども達やシングルマザーのためにご活躍されることを祈念いたします。
2018年5月15日(火) デュシタニマニラにて