『笑顔が増えていくために』 ネパールのルンビニにて、NGOティテパティよもぎの会主催東洋療法無料巡回治療(通称:ヘルスキャンプ・HC)参加報告 2016.8.12~18

 2016年8月12日(金)〜18日(木)(滞在期間8月11日(木)〜20日(土))ネパールのルンビニにて、NGOティテパティよもぎの会主催東洋療法無料巡回治療(通称:ヘルスキャンプ・HC)に参加しました。2015年の地震の爪痕が未だ残るネパールにおいて、釈迦生誕地である神聖なルンビニにてHCは開催されました。この地は、ネパールの南部タライ平原にあるインド国境に近い小さな村で、世界遺産に登録されています。開催地のSANKHANAGAR DURGADATTA HIGHER SECONDARY SCHOOLには、各地から大勢の患者が集まり、気温35度、湿度70%を超える中、全身汗だくになりながらの鍼灸治療は、まさに野戦病院さながらの状況でした。

 現地では、病院が30〜50㎞四方に1院ある程度で、その上、一般の方ではかかることのできない程、診療費が高価です。今回のHCへは数十㎞歩いて来られる方も多くみられました。疾患・症状としては、片麻痺やポリオ、アレルギー、HIVから月経痛、月経不順、不妊症、高血圧、喘息、坐骨神経痛、尾骨痛、頭痛、胃痛、膝痛、肩痛、腰痛、不眠、冷え等々の多くの方々を診させて頂きました。また、「ザムザム」という現地特有の神経痛・感覚異常の症状もありました。私は、午前中で10〜50名の患者を6日間、計約200名の方々を鍼灸治療させて頂きました。日本人鍼灸師22名ならびにネパール人鍼灸師7名、そして、多くの現地の看護師や学生ボランティアスタッフのご協力のもと、新患(受入期間8月12日(金)〜16日(火))男性316名、女性608名、子ども22名、そして、旧患(受入期間8月13日(土)〜18日(木))男性910名、女性1,700名、子ども2名、合わせて総計3,558名の患者がHCにて鍼灸治療を受診されました。特に印象深かったのが、一人では歩くことのできない左片麻痺の高齢男性でした。この男性には、全身の鍼治療を施し、介助しながら階段の上り下りを行いました。はじめは恐くて動かせなかった脚も、少しずつ前へ踏み出せるようになり、その一歩一歩が男性の意欲を高め、ほぼ介助無しで3階までの階段を上り下りできる程になりました。この時の男性の満面の笑顔はこの先も忘れることはないでしょう。そしてまた、アシスタントを連日してくれた青年から、「僕も日本で鍼灸を勉強したい。先生の患者に対する心を尊敬している。まさに神様だ」と言葉を頂き、自分の姿勢を見られていたことに驚いた上、ここへ来て良かったのだと思えた瞬間でした。

 そして、畑会長の長年にわたる活動の功績が認められ、「在外公館長表彰」を在ネパール日本国大使館より表彰されましたことを心よりお喜び申し上げます。そして、メンバー全員がマロニエレストランに招待され、参事官の方々との貴重な場に参席させて頂きましたことに心より感謝を申し上げます。

 また一方で、ネパールのチベット難民支援団体チベタン・チルドレンズ・プロジェクト(TCP)の孤児院へ伺う機会を頂きました。運営されている加藤様より、ガソリンタンク内に入ってきた子、荷物と一緒に川を流れてきた子、亡命した子を引き取り、当時は極限に痩せて腹部が膨らみしらみだらけ、大人が恐いため手を噛まれたこともあるとお聴きしたことに、大変強い衝撃を受け涙腺が緩くなりました。その子ども達を抱きかかえ触れ合い、私の両腕にぶらさがった時の屈託のない笑顔に感動しました。帰る道中まで、手を握ってきてくれて、「サヨナラコヤマッチョ!!」と手を振ってくれた笑顔は心に刻み込まれました。

 畑先生が1989年に単身ネパールに渡られ、1998年より開始されたHCが、本年で最後ということで、なんとか責務を全うし、ネパールの方々に喜んで頂きたいという思いが強くありました。今回グループリーダーを拝命し重責でありましたが、貴重な経験と多くの学び、そしてたくさんの出会いがありました。今後、日本の鍼灸師が世界で活躍し、すばらしい日本鍼灸が広がることを切に願います。そして、多くの目の前で苦しんでいる方々、子ども達を救い、たくさんの笑顔に出会えるようこれからも微力ながら行動してまいりたいと考えています。

 最後に、会長の畑先生はじめ山川先生、熊木先生、イスワル先生、ネパールの鍼灸師の先生方、現地スタッフ、会員の方々、関係者の方々、鍼を提供して頂きました株式会社セイリン様、そして、一緒に活動させて頂きました最高のメンバーに深く感謝を申し上げます。

 

(一社)愛知県鍼灸師会ホームページに報告書が掲載されています。

 

ご来院時のお願い

■予約優先制となっておりますので、事前にご予約をお願いします。

■初診時には問診用紙を記入していただくため、10分前にお越しください。

■再来患者様は、ご予約の5分前にお越しください。

■食事や入浴、運動は治療前後30分以上空けてください。

■楽な服装でお越しください。当院では、お着替えをご用意しておりますが、お持ちいただく場合は、ももまで上げられるパンツと半袖のTシャツをご用意ください。

■キャンセルされる場合はご連絡をお願いします。

病院・医院に通院されている方へ

現在、病院・医院などで治療を受けられている方も、一鍼の治療との併行治療をおすすめいたします。

一鍼の治療は、体の負担が少なく自身の持つ治癒能力を高めていく東洋医学的治療です。

病院・医院での治療に良くない影響を与えるものではありませんので、安心してご来院ください。

なお、病院・医院のご紹介状をお持ちの方は、受付にご提出ください。

西洋医学に加えて体に優しい東洋医学を上手に取り入れて、健康管理のために役立ててみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

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